電子商業取引業者の課税問題

G20は、米アマゾン・ドット・コムのような電子商業取引に対する課税強化案を検討しようとしています。現在の課税ルールでは、国境を越えてインターネットで売買される電子書籍などの利益に、各国が法人税をかけられないために、各国が法人税をかけられないからです。国ごとの売上高に課税する欧州連合(EU)の案を軸に協議が進むそうですが、実現するとネット企業の立地戦略やサービス展開に大きな影響を及ぼす可能性があります。
経済協力開発機構(OECD)の租税条約では、グローバル企業が進出先の国に支店や工場などの恒久的施設を持たない場合、法人税をかけられないことになっています。例えば、アマゾンの電子書籍「キンドル」を日本の消費者がネットでどれだけ購入しても、日本政府はアマゾンの利益への課税権がありません。法人税は米政府に入ります。アプリなどの様々な無形固定資産も法人税は非課税扱いです。
OECDも徐々にルール変更していますが、G20は3月のアルゼンチン財務相・中央銀行総裁会議で本格的な論議に着手し、OECDの作業部会に論点報告をすることになっています。平衡税を支持するEUでは、フランスやドイツが提唱者の中心となっています。ですが、こうしたEU案は、米ネット大手を狙い撃ちするものなので、トランプ米政権の反発が懸念されます。しかしながら、優れた大国ほど、自国の利益のみでなく、国際的・普遍的に正しい課税のあり方を追究して貰いたいものです。
2018年2月24日土曜日の日本経済新聞を読んで、こうしたことを感じた次第です。
以上

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