司法の独立への風圧

抗議デモが続く香港で、2019年11月18日月曜日、香港高等法院が、デモ参加者のマスク着用を禁じる『覆面禁止規則』を香港基本法違反としたことを受けて、中国当局は19日、猛反発したことが、11月20日水曜日の日本経済新聞で報じられています。
「覆面禁止規則は香港基本法に適合している。」
11月19日朝、全国人民代表大会常務委員会法制工作委員会の蔵鉄偉報道官は、高裁判決に異を唱える談話を発表しています。香港の、中国への融合を強く要求する中国側としては、立法・行政・司法の三点セットでどこまでも香港を支配していこうとする勢いがあるようです。現時点では、行政長官も親中派からしか選ばれませんし、立法会も親中派に有利な選挙制度になっています。三権で残る司法への影響力を強めて、統治強化を図る狙いなのです。そして、同じ19日、理工大学に籠城していた学生達のうち約600人が、大学から退去した、ということです。
一方、同じ11月19日、台湾では、2020年1月の台湾の次期総選挙で、全三陣営の立候補の届け出が出揃いました。東アジアでの米中の勢力争いに影響を与える選挙戦が本格化します。最近の世論調査では、対中強硬路線の与党・民主進歩党のツァイ・インウェン総統が大差でリードしています。香港での抗議活動の激化で中国への警戒感が高まったことが追い風となってり、野党候補も自らの親中色を薄めようと躍起になっています。中国による統一を拒否するツァイ・インウェン総統の支持の広がりは若年層で顕著です。美麗島電子報の世論調査によると、20~39歳のツァイ氏に対する支持率は約5割で、統一地方選で与党が大敗した昨年11月時点の2割前後から大幅に上がってきています。前回総統選後にツァイ氏から離れていた若者票が回帰した格好となります。17日夜には、台北市中心部の広場で、香港民主派への支援を訴えるコンサートで多くの若者が集い、『香港を支えよう。』と声を上げました。一部の参加者は、『総統選ではツァイ・インウェンに投票しよう。』と書いたパネルを掲げました。台湾では2014年春、中国とのサービス貿易協定発効に抗議する若者が立法院(国会)を占拠した『ヒマワリ学生運動』が発生しました。中国に経済的に取り込まれるとの危機感が広がり、2016年の総統選でのツァイ氏の圧勝に繋がった出来事でした。その後は大国化する中国との経済格差の拡大を受け、中国に対抗する機運は低下していましたが、学生達が中心になった香港での抗議活動や当局の取り締まりを背景に、若者の反中機運が盛り上がりを見せています。台湾大学・政治学の張教授は、
「中国が自由や民主主義を抑圧するほど、台湾市民は反発して中国とは違うとの意識が強まる。」
と話しています。
更に、11月22日金曜日、韓国政府が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に関し、23日午前0時の失効を停止する方針を日本側に伝えました。日本が厳格化した輸出管理措置については、世界貿易機関(WTO)への提訴手続きをとめることになりました。日韓間で輸出管理措置の政府間協議を開きます。韓国大統領府は、22日午後、文大統領も出席し、国家安全保障会議(NSC)の常任委員会を開催し、GSOMIAの扱いを巡る最終的な方針を決めたのです。韓国政府が破棄通告の効力停止を日本側に通告しました。日韓間での亀裂が避けられた形となりました。韓国大統領府関係者たちは、22日ギリギリまで『輸出規制の撤回がなければ協定の延長が取り消せる。』と言い、NSCのキム・ユグン事務処理長は記者会見で、『韓国政府はいつでもGSOMIAの効力を停止させることができるという前提だ。』と話していました。GSOMIAが失効すれば、日韓が協定に基づいて融通し合ってきた北朝鮮の弾道ミサイルに関する情報は、両国が同盟関係にある米国を経由して入手することになり、情報収集や共有に時間の遅れが生じ、事後の分析にも支障が出かねなかったのです。今回のGSOMIAは、2016年11月23日にパク・クネ政権下で署名され、一年毎に自動更新されてきたものですが、破棄する場合は、更新期限の90日前までに相手国へ通知する義務がありました。

https://www.youtube.com/watch?v=P1q54M_IYLU

以上

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