NAFTA(北米自由貿易協定)の毒饅頭


1992年12月17日に署名され、1994年1月1日に発効され、米国・カナダ・メキシコの三ヶ国の間で順調に稼働してきたとされているNAFTA(北米自由貿易協定)ですが、今年に入ってから重要な転機を迎えたことを、2018年9月3日月曜日の日本経済新聞が報じています。
去年あたりから、欧州や中国に厳しい関税をかけてきている米国のトランプ大統領ですが、8月29日にメキシコとはNAFTAで大筋合意はしているものの、メキシコと米国の間で大筋合意した内容は、日本の自動車産業に大きな打撃を与えており、メキシコの新旧大統領の責任問題に関わることが認識されていなかったことによるものと言われています。メキシコと米国がNAFTAで大筋合意いたことで、日本の自動車産業が部品の調達先などを、メキシコから米国へ切り替える必要を生じるという、毒饅頭をメキシコが食べたことを意味しているのです。
また、最も問題となっているカナダとのやり取りは、思わぬ難航を示しています。両国の協調関係は、2017年8月以降のNAFTA再交渉以来大きく揺らぐようになりました。米国の対貿易赤字はメキシコ711憶ドルに対し、カナダ173憶であり、カナダの方がメキシコよりも米国との関係が古くより重要であった筈でした。この8月中に交渉が成立しなかった分は、9月5日に再協議されます。トランプ氏は、「NAFTAにカナダをとどめる必要はない。」と簡単に言いますが、カナダが協定から離脱すれば、五大湖周辺のサプライチェーンは、大混乱に陥ります。
2018年8月以来、米通商代表部が米国製品の購入を義務付け、カナダの木材などに多額の制裁関税を課してから、カナダは米国第一主義に反発してきました。しかし、NAFTA交渉の延期は、カナダ・トルドー首相自身の自国での支持率低下を招きました。自由党での支持率が33%にまで下がり、このままでは保守党に逆転されてしまいます。そこを追い打ちをかけるように、今年の6月、トランプ政権は、カナダにも鉄鋼・アルミニウムの輸入制限を発動しています。トルドー首相が基盤とするケベック州は、一大産地です。トルドー政権の命運は、NAFTA政権にかかっています。骨のある首相には、支持基盤をしっかりと守り抜き、自分とカナダの将来を支えていって貰いたいものです。
以上

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